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渡辺 将司 (わたなべ まさし) |
作品のテーマ |
楓の葉の四季をイメージした作品にしたいと思いました。樹々から散り落ちて地面に散り積もり踏むと優しくフワッとしていたり、歩くとサクッサクッと音がする落ち葉のカーペットから発想を得ました。歩いた時の音からクロワッサン生地を使用するのが一番イメージに合っていると感じ、クロワッサンベースのサクサクとした食感の軽い感じのパンをテーマにしてみました。メインとしては紅葉をイメージしましたがその中にも他の季節も感じられるよう飾り付けを工夫してみました。 |
作品のポイント |
純粋にメープルの味をしっかりと感じてもらえるように、あまりフィリングなどは加えずにシンプルにメープルの甘さや香りを感じてもらえるような作品にしました。生地にはメープルシュガーを使用して、焼成後には艶だしの目的と味と香りをしっかりと強調できるようにメープルシロップにラム酒を加えた自家製シロップを塗り仕上げました。 クロワッサンの折り込み回数も少なくすることでサクサク感をより一層感じられ、成形も一般的なクロワッサンとは変えてみたので、見た目にも折り込んだ層を楽しめ、食感的にも表面のサクサク感だけでなく、パンの中はシロップが染み込んだふわっとしていてしっとりとしたパンです。子供から大人まで、様々な人が楽しめるパンに仕上げています。 |
メープルの生かし方 |
生地にメープルシュガーを加え、折り込みのバターにもシート状に伸ばす際にメープルシュガーを混ぜ込みました。仕上げのシロップにはメープルシロップとラム酒などを混ぜ合わせ、風味を生かしました。生地だけでもしっかりとメープルの甘さを感じられますが、さらにシロップを染み込ませているので、よりメープルの味と風味を感じられます。また、仕上げにオレンジピールを粉末にしたものを使用して味の変化を感じられるようにしたので、一度で二度三度楽しめるパンに仕上げてあります。 |
工程・作り方
①折り込みバターを常温において柔らかくしておき、メープルシュガーと合わせながらシート状に伸ばして冷蔵庫で固めておく。 ②生イーストは水の一部で溶いておく。 ③オールインミックスで低速で8分混ぜる。 ④捏ね上げ後すぐに丸める。 ⑤ベンチタイムを30分とりもう一度丸め直して、-8℃の冷凍庫にしまう。 ⑥生地が冷えて固まったら折り込みを開始する。 ⑦4つ折りを一回して冷凍庫で冷やす。 ⑧冷えたら2回目の4つ折りをして冷やす。 ⑨冷えたら幅20cm、厚さ4mmまで伸ばしてもう一度冷やす。 ⑩生地を10cm×1cm程度、1本20gの短冊にカットする。 ⑪3本1セットにして折り込みの層が表面に出てくるように生地同士をつなぎ合わせる。 ⑫成形をする。 ⑬成形したものを型に入れ、温度28℃、湿度65%のホイロに入れ発酵させる。 ⑭ホイロ後少し形を整えオーブンで焼成する。 上火220℃/下火200℃ 15分 ⑮焼成後すぐに自家製メープルシロップを表面から塗りしっかりと染み込ませる。
①水、グラニュー糖、メープルシロップ、水あめを同じ鍋に入れ火にかける。 ②全体が解けて混ざり合ったら火から下して冷ましておく。 ③完全に冷めたらラム酒を加えて混ぜる。
①パンが完全に冷めたら粉糖で飾りつけ細かく刻んだオレンジピールを中央に飾りつける。 |
配合 ( 単位:%)クロワッサン生地 ・ フランスパン用粉 50 ・ 強力粉 30 ・ 石臼挽粉 20 ・ 生イースト 3.5 ・ インスタントドライイースト 0.5 ・ 海塩 2 ・ メープルシュガー(パウダー) 6 ・ 脱脂粉乳 5 ・ モルト 0.8 ・ ショートニング 5 ・ 自家製ルヴァン種 5 ・ 水 53 (単位:g) ・ 折り込みバター 450g ・ メープルシュガー(パウダー) 100g
自家製メープルシロップ (単位:g) ・ 水 120g ・ グラニュー糖 50g ・ メープルシロップ(ミディアム) 60g ・ 水あめ 20g ・ ラム酒 5g
仕上げ飾り ・ オレンジピール 適量 ・ 粉糖 適量 |