市原 健太郎
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㈱ホテルグランヴィア大阪 |
工程・作り方<メープルシロップのサブレ>
①Aの材料をロボクープにオールインする。回しすぎないようにサッとつなげる。 ②OPPフィルムに挟み2㎜で伸ばし、冷凍。厚紙をあててサブレをカットする。 ③縮まないようにシルパンに乗せ、焼きムラ、しっかり焼き切るために低温で焼成する。 ④焼成後シロップをスプレーで吹きかけマイクリオを振りかける。 ★ショートニングを加えることで食感が軽くなるのと、アーモンドパウダーも多く配合し仕込み後すぐに伸ばせる生地にしています。 ★ベリーダークを使用する理由・・・メープルシュガーでは、コクと風味が焼き物では弱い為、作業性、食感を生かす為
あまり水分量を入れなくてもしっかり一番コクと風味を出すことが出来るメープルシロップ(ベリーダーク)のみを使用しています。
<柑橘のジュレ>
①Bでゼラチンベースを作っておき、Aを40℃まで温めてBを入れて溶かしCを加えて香りを出す。 ★魚ゼラチンで、作業性、口どけを良くし、酸味がサッと口の中に広がり、メープルの甘みとハーモニーをさせる為。 ★メープルシュガー、メープルシロップ(アンバー)のを使用する理由・・・柑橘類は糖度を上げないと水っぽく、 味がはっきりしない為と、味の優しいメープルシュガーとアンバータイプのメープルシロップを加えて、全体のメープルとの 味を繋げるために使用する。 ★井上さんの八朔ジュースは八朔を通常より3ヶ月ほど木成りのまま置いておく為、落ちるリスクがあるが 糖度が高く、酸味が柔らかい為、メープルとの相性が良かったために使用しています。
<キャラメルとメープルのクレーム>
①グラニュー糖でキャラメルを作り50℃まで温めて混ぜたAで止める。 ②ゼラチンベース、バターを入れてバーミックスで乳化させてパッセして10gで型に流して冷蔵庫で固める。 ★量が少なく殺菌卵を使用している為、上記のやり方で、作業性も良く、綺麗なアングレーズが炊ける。 ★キャラメルとバターを使用したクレームにすることでメープルのコクを生かす為と、メープルの味が先に広がり
他のパーツを軽いパーツにしているので、酸味とのハーモニーが終わった後にバターを使ったクレームの為
口の中で溶けるのに時間がかかるので、最後にもう一度メープルが戻ってくるように考えたこだわりのパーツです。
<メープルムース>
①Aで色の軽いキャラメルを作る。 ②Bを50℃まで温めて、沸かしたキャラメルを加えてアングレーズを炊き、ケンミックスにパッセして立ち上げてボンブを作る。 ③Cでゼラチンベースを作り、電子レンジで40℃にして30℃になったらぼボンブに加えて8分立てのフェッテと合わす。 ★生クリームを使用したボンブの為、口どけがとても良い。 ★シロップにせず、自己流アングレーズでとろみをつけてから立ち上げる為、作業性も良い。 ★メープルを生かすためにあ甘みと味を引き締める”塩”(塩味)が大事と考えています。
クレームにもムースにも海水から余分なものを加えず、時間をかけて薪炊きしている、自凝雫塩を使用しています。
<メープルパンドジェンヌ>
①ローマジパンは電子レンジで温めて細かくちぎりAの材料をロボクープに入れて、溶かした40℃のバターを加えて回す。 ②Bを40℃まで温めてロボクープを回しながら少しずつ入れていく。 ★アーモンドとメープルの柔らかい優しい生地を作りたいと思い、小麦粉を使わず、作業性も良いように考えた配合です。 ★アーモンドが多い生地の為ベリーダークを使用すると互いに主張し、まとまらない為、まとまりのある生地になるように、アンバータイプを使用し柔らかくしっとりとした生地にしました。
<グラサージュメープル>
全ての材料を沸騰させ、32℃でかける ★32℃でかけると薄くかかり、ピストレも溶けないので温度調節をすること。 ★赤色やオレンジ色だけだと色が安っぽい色になるの緑を加えることで、色に深みが加わり、奥行きのある色になる。
メープルの生かし方キャラメルと合わせる事でメープルの特徴であるコクをより引き出し、厳選した塩で味を引き締めています。メープルシロップのみで作るサブレは食感、風味がより感じられ、優しい酸味と苦味のある柑橘と合わせる事で、メープルお甘みを程よく和らげ、食べたときにメープルが口の中でハーモニーを奏でるようにしました。 |
原材料・配合
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第14回メープルスイーツコンテスト洋菓子部門 |